OpenClawの環境構築ガイド – AIアシスタントでPCを遠隔操作

Tech
Table of Contents

OpenClawとは

OpenClawは、WhatsApp、Discord、Telegram、Slackなどのメッセージアプリから、自宅や会社のPCを遠隔操作できるオープンソースの自律型AIアシスタントです。AIがPC上で実際にタスクを実行し、結果を報告してくれます。

必要な環境・要件

システム要件

  • Node.js: バージョン22以上が必要
  • メモリ: 最小2GB以上(推奨4GB以上)
  • OS: macOS、Linux、Windows(WSL2経由を強く推奨)

事前準備

  1. APIキーの取得: Anthropic Claude API(推奨)、OpenAI GPT、Google Gemini等から選択
  2. チャット連携アカウント: Discord Bot、Slack App、LINEプラグイン等の準備

インストール方法

1. 基本的なインストール(公式推奨)

最も簡単な方法は、オンボーディングウィザードを使用することです。

# Node.jsのバージョン確認
node --version  # 22以上であることを確認

# OpenClawのインストール
npm install -g openclaw

# オンボーディングウィザードの実行
openclaw onboard

ウィザードでは以下を設定します:

  • 認証設定
  • ゲートウェイ設定
  • チャンネル(Discord、Slackなど)の接続
  • AIモデルの選択とAPIキー設定

2. ソースからのビルド(開発者向け)

git clone https://github.com/openclaw/openclaw.git
cd openclaw
pnpm install
pnpm ui:build
pnpm build
pnpm openclaw onboard --install-daemon

運用環境の選択肢

オプション1: ローカルPC(テスト用)

  • 無料で試せる
  • PC起動中のみ動作
  • スリープすると接続が切れる

オプション2: Raspberry Pi

  • 小型で省電力、常時稼働に適している
  • 初期費用のみで運用可能
  • 物理的に隔離された環境

オプション3: VPS(推奨)

公式FAQではVPSが推奨されており、24/7の信頼性が必要な場合に最適です。

主なVPSプロバイダー:

  • ConoHa VPS(スタートアップスクリプトで自動構築可能)
  • XServer VPS(無料枠あり:2GB RAM)
  • DigitalOcean、Vultr、Linode

オプション4: Docker(隔離環境)

docker run -d \
  --name openclaw \
  --security-opt=no-new-privileges \
  -v openclaw-data:/data \
  openclaw/openclaw:latest

セキュリティ対策(重要)

OpenClawはシステムへの高い権限を持つため、適切なセキュリティ対策が必須です。

推奨対策

  1. 隔離環境での運用: メインPCではなく、専用の環境で実行
  2. 専用アカウントの使用: 本番アカウントは使わない
  3. 最小権限の原則: APIキーやトークンは必要最小限の権限に設定
  4. 段階的な権限拡大: 最初は「読むだけ」モードでテスト
  5. DM設定の確認: openclaw doctorコマンドで設定を確認

基本的なセキュリティ設定

{
  "gateway": {
    "bind": "loopback",
    "auth": {
      "mode": "token"
    }
  },
  "channels": {
    "discord": {
      "dmPolicy": "pairing"
    }
  }
}

起動と確認

# ゲートウェイの起動確認
openclaw gateway status

# Control UIへのアクセス
openclaw dashboard
# または http://127.0.0.1:18789/ にアクセス

# 設定の診断
openclaw doctor

注意点

  1. 名称の変更: 過去に「Clawdbot」「Moltbot」と呼ばれていましたが、2026年2月現在の正式名称は「OpenClaw」です
  2. OAuth使用禁止: Anthropicは第三者ツールでのOAuth使用をブロックしているため、API Keyを使用すること
  3. スキルのインストール: ClawHubから信頼できるスキルのみをインストール(マルウェア報告あり)
  4. コスト管理: 従量課金制のため、API使用量の監視を推奨

まとめ

OpenClawは強力なツールですが、適切なセキュリティ対策を行った上で、まずは隔離された環境でテストすることをお勧めします。VPSでの運用が最も信頼性が高く、24時間365日の稼働が可能です。

導入の際は、必ず最小権限から始めて、徐々に機能を拡張していくアプローチが安全です。

コメント