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コマンドとless
コマンドは、どちらも長いテキストファイルを1画面ずつ表示するためのLinuxコマンドです。以下に、それぞれのコマンドの詳細と使い方をまとめます。 ## more
コマンド
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コマンドは、指定したテキストファイルを1画面ずつ表示するための基本的なコマンドです。 ### 基本的な使い方
more ファイル名
または、他のコマンドの出力をパイプで渡すこともできます。 “`
コマンド | more
### **主な操作**
- **スペースキー**: 次のページに進む
- **Enterキー**: 1行進む
- **`b`キー**: 1ページ戻る
- **`q`キー**: 終了する
### **主なオプション**
- **`-n`**: 表示する行数を指定する
- **`-d`**: 不正な入力に対してメッセージを表示する
- **`-s`**: 連続する空行を1行にまとめる
- **`+数値`**: 指定した行から表示を開始する
- **`+/文字列`**: 指定した文字列を検索して、その行から表示を開始する
詳細なオプションについては、[IBMのドキュメント](https://www.ibm.com/docs/ja/ssw_aix_72/m_commands/more.html)や[atmarkitの記事](https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/1602/26/news027.html)を参照してください。 ## **`less`コマンド**
`less`コマンドは、`more`コマンドの上位互換で、より多機能です。`less`コマンドはファイルを全て読み込まずに表示するため、大きなファイルでも迅速に開くことができます。 ### **基本的な使い方**
less ファイル名
または、他のコマンドの出力をパイプで渡すこともできます。 ```
コマンド | less
主な操作
- スペースキー: 次のページに進む
- Enterキー: 1行進む
b
キー: 1ページ戻るq
キー: 終了する/文字列
: 文字列を検索するn
キー: 次の検索結果に進むN
キー: 前の検索結果に戻る
主なオプション
-N
: 行番号を表示する-p
: 検索した状態でファイルを開く-i
: 検索時に大文字と小文字を区別しない-R
: カラーコードを解釈し、色付けされたテキストを表示する-F
: ファイルが短く、一画面に収まる場合、自動的に終了する
詳細なオプションについては、atmarkitの記事やQiitaの記事を参照してください。 ### more
vs less
— | ||||||
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基本機能 | 1画面ずつ表示 | 1画面ずつ表示 | ||||
検索機能 | 基本的な検索 | 詳細な検索が可能 | ||||
スクロール | 前方のみ | 前後スクロールが可能 | ||||
メモリ使用 | 全ファイルを読み込む | 必要な部分だけ読み込む | ||||
その他の機能 | 少ない | 多機能 |
less
コマンドはmore
コマンドの上位互換であり、より多機能で柔軟性があります。大きなファイルを扱う場合や、詳細な検索が必要な場合にはless
コマンドを使用することをお勧めします。